2022年第83回応用物理学会秋季学術講演会

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シンポジウム(口頭講演)

シンポジウム » 細胞運命を制御する応用物理:プラズマ・バイオ研究の融合による革新

[21p-B200-1~13] 細胞運命を制御する応用物理:プラズマ・バイオ研究の融合による革新

2022年9月21日(水) 13:15 〜 18:45 B200 (B200)

石川 健治(名大)、熊谷 慎也(名城大)、栗田 弘史(豊橋技科大)

15:35 〜 16:05

[21p-B200-6] 電子線励起バーチャル電極ディスプレイを用いた生細胞への電気刺激と生体計測制御

星野 隆行1 (1.弘前大院理工)

キーワード:電子線、細胞、バーチャル電極

細胞膜は,細胞の内外のイオン濃度差を維持し制御するシステムとして機能しており,イオンの透過性は,脂質の相変化や膜たんぱく質の電場応答によって制御されている.そのため,微小電極アレイなどを用いた細胞間ネットワークや細胞局所への電気刺激を用いたシステム解析が広く行われている.著者らのグループでは,細胞膜や細胞内のシグナル伝達機構を調べるために,固定されたアレイ状の微小電極ではできないような,100-nmオーダーの分解能で任意の細胞の任意の場所に電気刺激を加えられる装置を考案し,生細胞や細胞膜モデルの局所電場応答を研究してきた.本報告では,本システムにより培養液中の細胞膜に与える物理的,化学的,電気的な多様な作用と,これらを用いた動的な生体システムの解析へ向けた取り組みについて述べ,生細胞へ与える刺激とその後の生存性について議論する予定である.