2023年第70回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

13 半導体 » 13.1 Si系基礎物性・表面界面・シミュレーション

[17p-B414-1~15] 13.1 Si系基礎物性・表面界面・シミュレーション

2023年3月17日(金) 13:00 〜 17:00 B414 (2号館)

嵯峨 幸一郎(ソニー)、森 伸也(阪大)、田中 一(阪大)

15:30 〜 15:45

[17p-B414-10] Si(111) p型空間電荷層のバンド湾曲形状の価電子量子化による平坦化

武田 さくら1、Nur Idayu Ayob2、大門 寛1、稲垣 剛1 (1.奈良先端大、2.IIUM)

キーワード:バンド湾曲、p型、ナノ

半導体空間電荷層は情報化社会を支える電界効果トランジスタ(FET)の中核的構成要素である。我々は最近、Si(111)p型極狭空間電荷層が極微細FETに用いられる程度に極めて薄い場合、そのポテンシャルが従来のモデルと異なる、特異な形状になることを見出したので報告する[1]。この形状は価電子の量子化に起因し、厚さがナノオーダーのp型空間電荷層では普遍的に生じる。本形状をデバイスシミュレーションに取り入れることでサブスレッショルド電圧領域でのIV曲線などの予測をより精密に行うことが可能となると期待できる。[1] N. I. Ayob, et al., Jpn. J. Appl. Phys. 60, 064004 (2021).