2023年第70回応用物理学会春季学術講演会

講演情報

一般セッション(ポスター講演)

6 薄膜・表面 » 6.2 カーボン系薄膜

[17p-PA07-1~9] 6.2 カーボン系薄膜

2023年3月17日(金) 13:30 〜 15:30 PA07 (ポスター)

13:30 〜 15:30

[17p-PA07-3] ダイヤモンド中電子スピンのRF-Dressed状態を用いた温度と交流磁場強度の複合センシング

田淵 響1,2、鈴木 琉生1,2、松崎 雄一郎3、渡邊 幸志3、徳田 規夫4、水落 憲和5,6,7、早瀬 潤子1,2 (1.慶大理工、2.慶大CSRN、3.産総研、4.金沢大、5.京大化研、6.京大CSRN、7.QUP KEK)

キーワード:NVセンター、RF-Dressed状態、複合センシング

ダイヤモンド中窒素空孔中心(NVセンター)は、室温大気圧下で磁場・温度・電場に高感度に応答することから、有用な複合センサとして期待されている。連続波光検出磁気共鳴(CW-ODMR)は簡便なセンシング手法としてよく用いられるが、高周波交流磁場をセンシングできない、温度感度が0.5 K/√Hz程度と低いことが問題であった。それに対し我々は、電子スピン二重共鳴下で観測されるRF-Dressed状態を利用して、CW-ODMRによる交流磁場センシングを可能にした。さらにRF-Dressed状態を用いることで狭線幅化を実現し、CW-ODMRによる温度感度を1桁程度向上することに成功した。本研究では、RF-Dressed状態を利用し、CW-ODMRによる温度と交流磁場の同時測定を可能にする複合センサを初めて提案・原理実証を行なった。