優秀発表１

[IYS-01] ブロイラーの発育およびエネルギー代謝率は飼料用米の粉砕処理によって高まる

〇楚輪 優香¹、山本 朱美¹ (1.岐大院自然科学)

【目的】ブロイラーの発育前期と後期に、全粒籾米、粉砕籾米、全粒玄米、粉砕玄米の4種の飼料用米を多給して発育成績、エネルギーの代謝率を比較し、生産性の向上する給与形態を検討する。【方法】（試験1）11～49日齢のチャンキー種雄24羽を用い、各種の飼料用米を含む4区を設けた。各区の飼料用米を前期は30％、後期は50％含む飼料を不断給与し、体重、飼料摂取量、飼料要求率を求めた。（試験2）22～31日齢の雄28羽を用い、試験１と同じ4区を設けた。各区の飼料用米を96.4％含む飼料を60g/日制限給与した。後半5日間に全糞採取法により排泄物を採取し、エネルギーの見かけの代謝率を求めた。統計は一元配置分散分析、二元配置分散分析を用いた。【結果】前期では増体量、飼料摂取量共に玄米区が籾米区と比べ有意に増加し、飼料要求率に有意差はなかった。後期では増体量に有意差はなかったが、飼料摂取量は粉砕区が全粒区と比べ有意に低下し、粉砕区の飼料要求率は有意に優れた。粉砕玄米区は全粒籾米区と比べ優れた傾向にあった。代謝率は玄米区は籾米区と比べ有意に高く、粉砕区は全粒区と比べ有意に高かった。【結論】発育後期では、飼料用米を籾摺り、粉砕し給与することにより、飼料要求率、代謝率が有意に改善した。飼料用米を多給する際は、玄米を粉砕して与えることにより飼料要求率が改善し、生産性が向上する可能性があると考えられた。