[P1-50] ニワトリにおけるアミノ酸アマドリ化合物の血中半減期
目的:糖化反応では還元糖のカルボニル基とタンパク質やアミノ酸のアミノ基が脱水、縮合し、アマドリ転位を経てアマドリ化合物(AP)が生成される。今までにニワトリの血中における糖化TrpであるPHP-THβCの半減期が107分であることを報告した。また、ニワトリ血漿中にIle/LeuAP、LysAP、PheAP、TrpAP、TyrAPおよびValAPが存在することを明らかにした。本研究ではニワトリの血中に存在する7種のアミノ酸APの血中半減期を測定した。方法: 20日齢の単冠白色レグホン雄に翼下静脈からアミノ酸AP溶液を投与した。アミノ酸APは、血中アミノ酸が全て糖化したと仮定した量を投与した。投与 0分、15分、30分、60分、120分、180分、360分および720分後に各時間5羽ずつ麻酔下で心臓から採血を行った。血漿中アミノ酸AP濃度はLC/MSにて測定した。結果:各アミノ酸APの血中半減期は、IleAPが56.7分、LeuAPが40.7分、PheAPが23.6分、TrpAPが74.8分、TyrAPが35.4分、ValAPは38.1分であった。LysAPの血中濃度は投与15分から720分の間で減少しなかった。考察: LysAP以外のアミノ酸APの血中半減期は20分から70分と短いため、血中に存在するアミノ酸APは速やかに排出や分解されている可能性が考えられた。