2. 遺伝・育種

[P2-14] ホルスタイン雌牛における飼養形態別の体型形質と在群性または在群期間との関係

〇長坂 侑里¹、中堀 祐香²、山口 諭²、阿部 隼人²、中川 智史²、馬場 俊見³、川上 純平³、寺脇 良悟⁴、山崎 武志⁵、萩谷 功一¹ (1.帯畜大院、2.北酪検、3.日ホ北支局、4.酪農大、5.農研機構北農研)

【目的】ホルスタイン雌牛の体型形質と、48、60および72ヵ月齢時の在群性または在群期間（HL）との関係について飼養形態別に調査した。
【方法】1993から2008年の間に初産分娩したホルスタイン雌牛の、体型審査記録（肢蹄、胸の幅、鋭角性、乳房の懸垂、乳房の深さ、および前乳頭の配置）を使用した。記録は2012年に実施したアンケートを元に放牧主体（GZ）（3,989記録）、フリーストール（FS）（88,851記録）、およびタイストール（TS）（126,492記録）の3形態に分類した。在群性は、48、60、および72ヵ月齢時において生存（1）または淘汰（0）の2区分で表した。HLは84ヵ月齢までの打ち切り記録とした。在群性の分析はロジスティック回帰分析を使用した。初産分娩年およびいずれか1形質の体型を考慮し、飼養形態別の体型得点またはスコアのオッズ比を算出した。また、飼養形態別の体型得点またはスコアに関するHLの最小二乗平均を推定した。
【結果】各月齢時における各体型得点またはスコアに関するオッズ比は、最小二乗平均値と同様の傾向を示した。GZにおいて肢蹄得点が79点以下であっても在群性の低下が認められなかった。全ての月齢、飼養形態において、乳房の深さのスコアが高くなるほど在群性が高くなる傾向があった。TSおよびFSと比較し、GZでは前乳頭の配置のスコアが高いとき、在群性が顕著に低下した。