The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

6. 管理・環境

6. Management/Environment

[P6-18] 黒毛和種牛農場における牛白血病ウイルス(BLV)の垂直感染と子牛の血清IgG濃度の推移について

〇Keisuke Tomita1, Kenji Murakami1 (1.Iwate Univ.)

【目的】牛白血病ウイルス(BLV)は水平に加え垂直感染でも農場内伝播.そこで母乳感染防除可能な母子分離時期推定のため,垂直感染頻度,母牛の抗体価,子牛の移行抗体と感染時期を調査.【方法】2018年10月~2019年5月,黒毛和種牛農場(母乳と初乳製剤給与,母子分離は3ヶ月齢)で,BLV抗体陽性母牛と子牛(試験群),抗体陰性母牛と子牛(対照群)各5組を,母牛は分娩前後,子牛は1-15,16-30,31-60,61-75,76-105日齢,135日齢超に採血.BLV遺伝子を定量PCR,BLV抗体とIgGをELISAで測定.【結果】1)対照群母牛の抗体は全て陰性.子牛の抗体は1~15日齢で3頭陽性(全て陰転),BLVは全て未検出,検出抗体は初乳製剤由来と考察.2)試験群母牛の抗体は全て陽性,BLVは3頭で検出.子牛の抗体は76-105日齢まで全て陽性(1頭陰転), BLVは1~15日齢で2頭(3,11日齢),135日齢超で1頭(175日齢)初検出,残る2頭は135日齢超(177,184日齢)まで未検出.3)子牛の血清IgGは,1~15日齢で両群最大,初乳摂取済みと考察.以降, 対照群は31~60日齢,試験群は76~105日齢まで低下後上昇.これより,感染からBLV検出期間を最低14日と仮定すると,2頭は子宮内,1頭は母乳感染と考察.