The 129th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

4. Morphology・Physiology

形態・生理2

Wed. Sep 15, 2021 1:00 PM - 2:40 PM 形態・生理 (オンライン)

Chairperson:Takeshi Ohta, Fuminori Kawabata, Shotaro Nishimura

[IV-15-29] ニワトリ塩味受容体ENaCの機能解析

*Fuminori Kawabata1 (1. Hirosaki Univ.)

【緒言】ニワトリが塩味を感じることは摂食試験から明らかになっていたが、ニワトリが機能的な塩味受容体を有しているかは不明であった。本研究ではニワトリの上皮性ナトリウムチャネル(ENaC)に着目し、ENaCが機能的な受容体であるか検証することを目的とした。
【方法】ロードアイランドレッド種のニワトリからクローニングしたENaCα, ENaCβ, 及びENaCγ遺伝子の発現ベクターをヒト胎児腎由来細胞(HEK293T細胞)に一過的にトランスフェクションし、ENaCチャネル発現細胞を構築した。これらの細胞に膜電位の変化に応じて蛍光強度が変化するプローブを負荷し、蛍光マイクロプレートリーダーを用いて塩化ナトリウム溶液に対する応答性を評価した。
【結果】ニワトリENaCαβγを全て発現させた細胞、及びα, β, γをそれぞれ単独で発現させた細胞のいずれにおいても塩化ナトリウムの濃度に依存して膜電位が上昇した。また、それらの反応はヒトENaCの阻害剤であるアミロライドによって抑制された。
【結論】ニワトリは塩化ナトリウムに濃度依存的に応答する機能的な塩味受容体を有していることが示唆された。