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[X-20-11] 黒毛和種哺乳子牛の睡眠様姿勢の発現とその期間の日増体量との関係
本研究では黒毛和種子牛の哺乳期の睡眠様姿勢の発現とその間の日増体量の関係について調査した。2021年および2022年に黒毛和種哺乳子牛15頭（雄７頭、雌８頭）を供試した。子牛は出生後9.6±4.5日齢で母子分離され、屋内の単飼ハッチで人工哺乳およびスターターを給餌した。子牛が１、２，３か月齢時に２日間連続で睡眠様姿勢の発現を測定した。頭絡で後頭部に固定した加速度計の波形データから睡眠様姿勢の日発現時間を求めた。期間中の睡眠様姿勢の平均日発現時間には個体間で有意に違い、最も長い個体が329.1±24.6 分／日（平均±標準誤差）、最も短い個体で149.8±24.6 分／日であった。子牛の睡眠様姿勢の日発現時間は月齢とともに短くなり、３か月齢時には１か月齢時よりも短くなる傾向にあった（１か月齢：250. 3±58.7 分／日、３か月齢時：195.2±47.5 分／日、P=0.053）。期間中（生時－３か月齢時）の日増体量は732.1±25.8 g/日であった。共分散分析から、睡眠様姿勢の２か月齢での日発現時間および期間中の平均日発現時間は日増体量に有意な効果を示した（各P < 0.05）。日増体量の日発現時間に対する回帰から、睡眠様姿勢の２か月齢での日発現時間および期間中の平均日発現時間の傾きはそれぞれ0.61 g/分および0.80 g/分であった。