The 94th Annual Meeting of Japanese Society for Bacteriology

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5 Pathogens and Infectious Diseases (including Epidemiology)

[ODP5E] e. Others

[ODP-111] Empirical studies on usability of Lactobacillus against biofilm-related urinary tract infections

○Reiko Kariyama1,2, Ritsuko Mitsuhata1, Masumi Yamamoto1, Takuya Sadahira1, Koichiro Wada1, Ayano Ishii1, Toyohiko Watanabe1, Yasutomo Nasu1 (1Dept. Urol., Grad. Sch. Med. Dent. Pharm. Sci., Okayama Univ., 2Sch. Food Nutr., Okayama Gakuin Univ.)

【目的】岡山大学泌尿器科では,反復性尿路感染症に対する乳酸菌腟坐剤の再発抑制効果について臨床研究を実施してきた。本研究では,基礎研究として複雑性尿路感染症である尿路バイオフィルム感染症を想定した in vitro実験系を用いて,乳酸菌と各種抗菌薬の併用効果を検討した。
【方法】尿路感染症由来の3菌種(緑膿菌,大腸菌,MRSA)と乳酸菌を用いた。コロニーバイオフィルム法は,抗菌薬添加のミュラーヒントン寒天培地上に置いたメンブランに3菌種のいずれかと乳酸菌の菌液を滴下し,37℃,5%CO2下で培養し,メンブラン上の生菌数を1日毎に3回測定した。フローセルシステムでは,マイクロデバイス(bio観る®)に乳酸菌を接種して人工尿を潅流させ,1日後に3菌種のいずれかを接種,同時に抗菌薬添加と無添加の人工尿を潅流させた。菌接種2日後または3日後に形成されたバイオフィルムをLive/Deadキットで染色し,共焦点レーザー走査型顕微鏡で観察した。
【結果】コロニーバイオフィルム法では,3菌種とも乳酸菌により増殖が抑制され,各種抗菌薬との併用で抑制効果の増強が示唆された。フローセルシステムでは,乳酸菌によるバイオフィルム形成抑制効果を3菌種ともに認めた。抗菌薬併用下での乳酸菌による抑制効果を増強するイメージは,緑膿菌(LVFXまたはCAZ添加),大腸菌(LVFX添加),MRSA(VCM添加)で得られた。
【考察】尿路バイオフィルム感染症に対する L. crispatus GAI 98322株の有用性が in vitro実験系において認められた。各種抗菌薬との併用効果も示唆されたことから,臨床面への応用が期待できる。