第95回日本細菌学会総会

セッション情報

シンポジウム

[S9] シンポジウム9
多様性で彩る抗酸菌研究の魅力

2022年3月31日(木) 09:15 〜 11:45 チャンネル4

コンビーナー:瀬戸 真太郎(結核研究所),西山 晃史(新潟大学)

共催:抗酸菌研究会

結核の世界的蔓延に加えて、肺非結核性抗酸菌(NTM)症が高蔓延状態にある日本の現状が明らかになり、抗酸菌研究の重要性が高まっている。肺NTM感染症に対する感受性を決定する遺伝子がGWAS研究によって明らかになったことで、肺NTM症の病態解明が期待されている。感染免疫分野では、抗酸菌に特徴的な糖脂質の認識とそれによる免疫制御に関して世界をリードする研究が日本から発信されている。また、マウスおよびサルを用いた粘膜関連インバリアントT細胞に注目した研究により、結核免疫に対する理解がより深まりつつある。菌体内のゲノム構造の維持、変化に着目した研究は、潜伏感染における結核菌の細胞像の解明に寄与している。本シンポジウムでは抗酸菌研究会で発表され議論されてきた様々な研究分野、研究手法で彩られた抗酸菌研究の多様性を講演していただく。講演者、参加者双方で抗酸菌研究の面白さを共有し、それを細菌学全体の発展に寄与する議論へと昇華させたい。

西山 晃史1,清水 将裕2,3,古寺 哲幸2,Anna Savitskaya1,尾関 百合子1,真柳 浩太4,山口 雄大5,立石 善隆1,松本 壮吉1 (1新潟大院・医歯学総合・細菌,2金沢大・ナノ生命科学研,3京都大・複合原子力科学研,4九州大・生体防御医学研,5大阪市大院・医・分子病態薬理)