第95回日本細菌学会総会

講演情報

学会企画 中・高校生研究発表セッション

[JRS] 中・高校生研究発表セッション

2022年3月29日(火) 14:30 〜 19:25 チャンネル3

コンビーナー:河村 好章(愛知学院大学),寺尾 豊(新潟大学),垣内 力(岡山大学)

[JRS-10] マスク種類別の透過率から考えるウイルス感染予防法

北澤 歩果 (お茶の水女子大学附属高等学校)

現在世界中では新型コロナウイルスの感染が拡大している.感染予防としてほとんどの人がマスクを着用するようになった.また,マスクの種類も不織布だけでなく,ウレタンマスク,布マスクなど豊富になっている.マスクを利用したウイルス感染予防に有効な方法を明らかにするために本研究を行った.研究の中で,ウイルスの研究をされている方にウイルスの構造や予防法についてお話を伺い,実際に行われているマスクの実験を聞いた.そこでのお話やその実験を参考に研究方法を考えた.
まず,マネキンにマスクを装着し,加湿器を用いて息に見立てた色付きの水蒸気をそのマスクに噴射して実験を行った.この時,不織布マスク,ウレタンマスク,布マスク,ガーゼマスク,N95マスクを利用した.また,これらのマスクをそれぞれ重ねて装着した場合も比較し,同様に実験をした.その後,水蒸気を噴射した後のマスクを顕微鏡で観察し,マスクについた色付きの水蒸気の量を比較した.その結果をもとに,マスクの種類別で透過率がどの程度なのか調べ,ウイルス感染の予防法としてどの種類のマスクを着用するのが最も効果的であるか考察した.
本研究の結果から,これからの生活で私たちがどのような種類,つけ方でマスクを着用することが予防に適しているのか示すことできる.また,その予防法を実践した本人や周辺の人物への感染を減らすことに貢献できる研究であると言える.