土木分野におけるセンサ技術の利用と可能性 (3)

[CS9-25] 土砂災害調査における調査支援システムの開発（その2）ー 災害調査に用いるRTK受信機の性能評価 ー

*大泉 拓也¹、岡本 修¹、桐山 魁¹、前田 裕太¹、神田 絢子¹、河井 恵美²、荒木 義則²、猿渡 雄二²、森安 貞夫³、高田 和典⁴ (1. 茨城工業高等専門学校、2. 中電技術コンサルタント（株）、3. （株）近計システム、4. 高田技術経営コンサルタント)

キーワード：RTK、ローコスト受信機、災害調査、衛星測位、GNSS、可搬性

平成24年7月九州北部豪雨や平成30年7月豪雨を始め, 中国・九州地域では豪雨被害が繰り返し起こっている．一旦, 土砂災害が発生すると被害状況等を確認するために緊急的な土砂災害調査が実施される．調査を効率化するため，我々は高精度衛星測位を用いた調査支援システムの開発に取り組んでいる．本稿では，最新の可搬性の優れたローコスト受信機となるマルチバンド受信機とシングルバンド受信機を対象として, 障害物により遮蔽やマルチパスが懸念される環境における測位精度と実用性を評価した．測位精度の評価では，マルチバンド受信機での移動体における測位精度において，ハイエンド受信機に劣らない結果が確認できた．