港湾・盛土の耐震

[I-32] 座屈拘束ブレースを用いた直杭式桟橋の耐震補強・復旧工法に関する検討

*近藤 明彦¹、小濱 英司¹、渡辺 健二²、国生 隼人²、小山 萌弥²、永尾 直也³、吉原 到⁴ (1. 国立研究開発法人　海上・港湾・航空技術研究所　港湾空港技術研究所、2. 八千代エンジニヤリング株式会社、3. 日本製鉄株式会社、4. あおみ建設)

キーワード：直杭式桟橋、座屈拘束ブレース、有限要素解析

現行の港湾技術基準では，係留施設は設計地震動に対して全ての部材が損傷しないことが前提となっており，耐震性の向上には多大な費用が必要である。そこで，本研究では，桟橋式係留施設を安価かつ容易に耐震性向上する耐震補強・復旧工法の開発を目的として，制振部材として座屈拘束ブレースを追設する工法の有効性について検討を行った。二次元非線形動的有限要素解析により，座屈拘束ブレースの配置（海側２列のみ, 全４列の杭間）と降伏軸力についてパラメトリックに検討した．残留水平変位は制振部材を追設したいずれのケースでも減少し，降伏軸力が500kNかつ全4列の杭間に追設した場合に最大30％程度の低減効果が確認された．