港湾施設 (2)

[II-120] 60度強の急角度入射波に対する低天端消波ブロック被覆堤の波力特性に関する実験的研究

*森川 高徳¹、杉 栄一郎²、吉村 藤謙²、栫 浩太²、榎本 葵²、池尾 進¹ (1. 玉野総合コンサルタント株式会社、2. 国土交通省中部地方整備局名古屋港湾空港技術調査事務所)

キーワード：急角度入射波　、低天端消波工、衝撃砕波圧、回折波　、平面水理模型実験

本業務は、防波堤の堤幹部を対象に、60度以上の急角度入射波に対する低天端消波ブロック被覆堤ケーソンの波力特性を平面水理模型実験により検討したものである。実験の結果、ケーソン前壁に作用する水平波力は計算値を上回る結果となった。この要因は、急角度入射波に起因して、１．消波工の無い上手区間からの沿い波の発達による波高増大、２．波作用時における低天端消波工での消波ブロックとケーソン壁の空間での激しい擾乱、に起因している。一方、波が急角度に入射することで、防波堤開口部からの回折波による背面水位の位相が前面とほぼ同位相となり、ケーソン全体に作用する港内側への水平波力を抑制する効果があることもわかった。