[IV-124] 避難施設への「世帯別備蓄箱」設置の取り組みによる避難環境の自発的形成の可能性
本研究では,津波災害時の迅速な避難を「世帯別備蓄箱」の設置を通じて実現しようとしている高知県高知市五台山東倉谷自主防災組織と黒潮町の取り組みに着目し,その減災,防災上の機能を考察した.「世帯別備蓄箱」とは,個人や世帯単位で備える非常用持ち出し品を保管しておく箱である.自宅の玄関等に置いておく一般的なものと異なり,高台の避難広場や津波避難タワー等の施設に地域住民が共同で備蓄する点が特徴である.調査の結果,通常は自助に求められる備えを地域の共同施設を使って協働でおこなうという形態により,迅速な避難を促す環境が形成されていること,またその環境が住民自身により自発的に維持されうることが明らかとなった.
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