都市施設の耐震・盛土の耐震

[I-442] 定常ロッキング応答時の鋼製平底円筒貯槽の底板引上げ力の把捉

〇吉田 祐一¹、谷口 朋代²、中島 照浩³ (1.総務省 消防庁 消防研究センター、2.鳥取大学大学院、3.日本水工設計)

キーワード：鋼製平底円筒貯槽、定常ロッキング応答、底板浮上り変形、底板引上げ力

アンカー無しの鋼製平底円筒貯槽は，地震時に底板の一部が浮上り，隅角部に損傷が生じて貯液が流出する危険性がある．南海トラフ地震などの大地震に対して，隅角部の強度評価を合理的に行う必要があるが，ロッキング運動に伴う底板浮上り変形のメカニズムは十分に解明されていない．本研究では，ロッキング運動に伴う底板浮上り変形のメカニズム解明の糸口をつかむ為，底板の隅角部側端部に作用する底板引上げ力を有限要素法により数値解析した．数値解析の結果，1）浮上り量が或る閾値を超えると底板引上げ力が一定になること，2）その閾値と底板引上げ力は底板の板厚が大きいほど大きくなることが明らかとなった．