透水・浸透(3)

[III-417] 寸法の異なる堤防模型実験による力学的相似条件の考察

〇中村 宏樹¹、小高 猛司¹、李 圭太²、福岡 捷二³、田端 幸輔 ³、山田 紘太郎¹、福永 葵衣¹、大橋 健司¹ (1.名城大学、2.日本工営、3.中央大学)

キーワード：河川堤防、浸透破壊、堤防模型実験、堤防脆弱性指標

名城大学の研究グループでは，透水性が異なる2層の基礎地盤上の堤防の模型実験を実施し，基盤からの浸透が堤体の変状に結び付くメカニズムの検討を行ってきた．しかし，模型実験は実際の河川堤防と比較して極めて小さいため，実現象との相似性を明確にする必要があった．本報では，従来実施してきた模型実験の寸法の 0.75および1.5倍の模型実験を実施し，それぞれの浸透破壊の結果を比較検討するとともに，寸法の違いが堤防脆弱性指標に及ぼす影響について検討を行った．その結果，模型実験から現地堤防までのマルチスケールで，堤体脆弱性指標によって浸透がもたらす破壊形態を分類できることが示された．