[S04B-05] 保存型CIP法を適用した洪水氾濫に伴う油流出解析
キーワード:数値解析、油流出
本研究では,今後多発すると考えられる非海上における油流出によるリスクを事前に予測・評価することを目的として,Euler型の油輸送方程式を氾濫解析モデルであるiRIC Nays2d Floodに適用した.構築したモデルを用いて簡易な場における油の拡散現象,並びに六角川で発生した内水氾濫による油流出過程を解析し,モデルの性能と再現性について考察した.油の拡散のモデルについてはFayによる理論式の結果と概ね合致しており,構築したモデル,計算スキームは良好であると考えられる.また,令和元年8月に発生した六角川における油流出事故再現計算では,流出過程において施設,陸地の起伏がある場での氾濫流により輸送される油の挙動を解析することができた.また,適切な地勢データ等を取り扱うことで,再現性を十分に発揮することができると考えられため,本モデルの有用性があるものと考えられる.