第23回応用力学シンポジウム

講演情報

企画セッション

企画セッション(リスク定量化とその応用)

企画セッション1:リスク定量化とその応用A

2020年5月16日(土) 12:35 〜 14:10 E会場 (E)

座長:大竹 雄(東北大学)

[SS1A-06] 数値解析のサロゲートモデリングによる確率論的災害リスク評価手法の開発

*出口 翔大1、浅井 光輝1、植木 裕人2、竹内 友紀2、川崎 浩司2 (1. 九州大学、2. ハイドロ総合技術研究所)

キーワード:数値解析、特異値分解、サロゲートモデル、モンテカルロ法、確率論的被害評価

我が国の観測史上最大の巨大地震となった2011年東北地方太平洋沖地震はマグニチュード9.0を記録し,同時に発生した巨大津波は東北地方を中心に広域的かつ甚大な被害をもたらした.近年では,南海トラフ巨大地震の発生とそれに伴う津波被害が危惧されている.地震や津波に代表される自然災害は多くの不確実性を有しており,その正確な被害予測を行うことは困難を極めるため,不確かさを定量化し不確実性をパラメータの変動により表現することで被害を確率論的に評価することが求められる.しかし,確率論的な議論を与えるために1回あたりの計算コストが高い解析を10,000回からそれ以上の試行回数に渡り繰り返すのも困難である.本研究では,大規模かつ詳細な数値解析を精度よく近似し代理表現するサロゲートモデルを導入することで,大量の乱数計算をより低い計算コストで行うことを可能にした確率論的災害リスク評価手法を提案している.