第24回応用力学シンポジウム

講演情報

一般セッション(第一部門:物理数学力学問題 ー物理現象のモデル化から逆問題までー)

第一部門:物理数学力学問題 (C)

2021年5月15日(土) 13:30 〜 15:15 A会場 (A会場)

座長:中畑 和之(愛媛大学)

15:00 〜 15:15

[S01C-07] 送電鉄塔維持管理手法における基礎変位と主柱材傾斜量の解析技術の開発

*栗原 幸也1、高橋 圭一1、相澤 敦武2、中村 直樹2、佐伯 昌之3 (1. 東電設計株式会社、2. 東京電力パワーグリッド株式会社、3. 東京理科大学)

キーワード:送電鉄塔、維持管理

近年の異常気象により,送電鉄塔付近で土砂崩れや地盤沈下が生じることで,鉄塔基礎が変位し,鉄塔部材が損傷する事例がいくつか確認されている.従来,これらのリスク潜在箇所には優先的なヘリコプター巡視による管理,被災箇所には被害拡大防止を図る巡視強化が行われてきた.しかし,現地への移動を要することによる状況把握の遅延リスクや,目視での確認による小さな基礎変位等の異常状態の見落しリスクが残る.本研究の目的は,これらのリスクを取り除くため,鉄塔基礎の変位を迅速かつ定量的に把握し,鉄塔損壊や第三者被害発生の可能性を事前に評価する手法の開発である.具体的には,鉄塔に取り付けた傾斜センサを用いて基礎変位を推定し,鉄塔ごとに設けた閾値に対して管理するものである.手法確立のため,鉄塔基礎への強制変位試験を実施し,数値解析による強制変位試験のシミュレーション,解析モデルの妥当性の検証を行った.