第25回応用力学シンポジウム

講演情報

一般セッション

一般セッション(第二部門:計算力学)

第2部門③

2022年5月28日(土) 15:30 〜 17:00 B会場 (オンライン)

座長:斎藤 隆泰(群馬大学)

15:45 〜 16:00

[2B19-24-02] 負圧を含む非圧縮流体を対象としたSPH法の圧力勾配モデルの再検討

*佐伯 勇輔1、辻 勲平1、浅井 光輝1 (1. 九州大学)

キーワード:SPH、シフティング、圧力勾配モデル、カルマン渦、引張不安定性

近年、集中豪雨により河川に架かる橋梁に被害が多発している.本研究では,粒子法の一種であるSPH法を用い,特に橋脚背面での洗掘に着目した.基礎検討として2次元カルマン渦の再現解析を試みるために,一般的なSPH法の問題点を再検討した.SPH法は引張り不安定性を有することから,負圧領域での安定した解析のために採用されてきた圧力勾配モデルに焦点をあて,負圧領域での取り扱いを議論した.本研究では,負圧領域の解析に適した1次Consistencyを満たす圧力勾配モデルおよび粒子配置の均等化を目指したPSを導入することで,円柱背面で発生するカルマン渦の再現を可能にし,負圧領域の安定した解析を確認した.また,これら勾配モデルの修正による解析結果の妥当性を確認するため,円柱背面で発生する双子渦の大きさと,ストローハル数を実験値と比較し定量的に検証した.検証より,解析結果は実験値と良い一致が見られた.