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[2Gp-01] 還元剤溶液中における米タンパク質の脱離や溶出の挙動
キーワード：米
【目的】乾燥した精米には重量の5〜9％ほどのタンパク質（アルブミン，グロブリン，プロラミン，グルテリン）が含まれている．米の食感やおいしさは，米に含まれているタンパク質の影響を受けるとされている．還元剤を用いて炊飯すると還元剤なしに比べ米飯のバランス度が改善される．本研究では，還元剤を加えたことによるタンパク質(グルテリン)の挙動に注目し，米の加熱時の脱離や溶出挙動について調べた．【実験方法】40℃で2か月貯蔵したコシヒカリ5粒にミリQ水0.2 ml，または10 mMの溶液(ジチオトレイトール(DTT)，亜硫酸ナトリウム，リン酸水素2ナトリウム，炭酸水素ナトリウム）を加えて1時間浸漬した．その後，75℃で5分ゆっくり振とうしながら加熱処理し，水冷を行った．試験管から米粒を除き，3000 rpm，25 ℃，5分間の遠心分離を行い，サンプルバッファーで30分抽出し，90℃で5分間加熱し遠心分離を行った上清について電気泳動を行った．また，還元剤を添加したものについても同様に電気泳動を行った．そして，クマシーブリリアントブルー染色後、バンドをImageJで解析した．また，抽出したタンパク質を電気泳動後，PVDFに転写し，抗原抗体反応を行った．一次抗体としてグルテリン抗体を使用した．【結果】ImageJ解析の結果全体の数値から，32 kDa 及び20 kDa のバンドはDTTと，亜硫酸ナトリウムの相対密度が大きくなっていることが確認できた．このことは，タンパク質が多く脱離したことを意味する．このタンパク質が，グルテリンなのかを調べた．クマシーブリリアント染色によりグルテリンと推測した32 kDa と20 kDa のタンパク質は，32 kDa は抗体と交差したが，20 kDaタンパク質は交差せず，22 kDaタンパク質が交差した．