14:45 〜 15:00
[3Jp-02] 低温発酵ヨーグルトのなめらかな食感の解析
~異なる発酵温度の食感・物性・構造の比較~
キーワード:ヨーグルト、食感、低温発酵
【目的】
ヨーグルトのおいしさにとって食感は重要であり, その一つになめらかな食感がある. 発酵温度を低くすると, 発酵時間は延長するが, なめらかなヨーグルトができることが知られている. しかし, 低温発酵によりなぜなめらかな食感へと変化するのかは明らかになっていない. そこで, 本研究では, 発酵温度の異なるヨーグルトを作成し, 官能評価・物性測定・構造観察から比較した. 特に, ヨーグルトの咀嚼を想定した破壊過程について着目し, 低温発酵ヨーグルトのなめらかな食感を解析した.
【方法】
同組成のミルクベースを使用し, 3条件の温度(43℃, 38℃, 33℃)で発酵させたヨーグルトを作成した. これらを使用し, 官能評価(CATA法)を実施した. 物性測定では, 破断強度試験と動的粘弾性試験を行った. 構造観察では, 巨視的破壊構造観察, 共焦点レーザー顕微鏡(CLSM)による成分分布観察, 走査型電子顕微鏡(SEM)による微細構造観察を行った.
【結果】
官能評価(CATA法)をコレスポンデンス分析およびクラスター階層分析にかけた結果, 各条件のヨーグルトは43℃発酵ならびに38℃発酵のグループと, 33℃発酵の二つに分類された. 33℃発酵のヨーグルトでは, 均一で柔らかくなめらかな食感であった. 物性測定の結果, 43℃発酵と比べて, 破断強度試験のもろさ歪率は33℃発酵の方が有意に高かった. 発酵途中の動的粘弾性測定のG’(貯蔵弾性率)の立ち上がりは, 33℃発酵の方が約110分遅く、発酵時間が延長する傾向が認められた. CLSMとSEMを用いた未破壊構造観察の結果, 43℃発酵では粗く網目の大きな構造が観察されたが, 33℃発酵では密で網目の小さな構造が観察された. この他の結果もあわせて, 低温発酵ヨーグルトのなめらかな食感を官能評価・物性測定・構造観察より解析する.
ヨーグルトのおいしさにとって食感は重要であり, その一つになめらかな食感がある. 発酵温度を低くすると, 発酵時間は延長するが, なめらかなヨーグルトができることが知られている. しかし, 低温発酵によりなぜなめらかな食感へと変化するのかは明らかになっていない. そこで, 本研究では, 発酵温度の異なるヨーグルトを作成し, 官能評価・物性測定・構造観察から比較した. 特に, ヨーグルトの咀嚼を想定した破壊過程について着目し, 低温発酵ヨーグルトのなめらかな食感を解析した.
【方法】
同組成のミルクベースを使用し, 3条件の温度(43℃, 38℃, 33℃)で発酵させたヨーグルトを作成した. これらを使用し, 官能評価(CATA法)を実施した. 物性測定では, 破断強度試験と動的粘弾性試験を行った. 構造観察では, 巨視的破壊構造観察, 共焦点レーザー顕微鏡(CLSM)による成分分布観察, 走査型電子顕微鏡(SEM)による微細構造観察を行った.
【結果】
官能評価(CATA法)をコレスポンデンス分析およびクラスター階層分析にかけた結果, 各条件のヨーグルトは43℃発酵ならびに38℃発酵のグループと, 33℃発酵の二つに分類された. 33℃発酵のヨーグルトでは, 均一で柔らかくなめらかな食感であった. 物性測定の結果, 43℃発酵と比べて, 破断強度試験のもろさ歪率は33℃発酵の方が有意に高かった. 発酵途中の動的粘弾性測定のG’(貯蔵弾性率)の立ち上がりは, 33℃発酵の方が約110分遅く、発酵時間が延長する傾向が認められた. CLSMとSEMを用いた未破壊構造観察の結果, 43℃発酵では粗く網目の大きな構造が観察されたが, 33℃発酵では密で網目の小さな構造が観察された. この他の結果もあわせて, 低温発酵ヨーグルトのなめらかな食感を官能評価・物性測定・構造観察より解析する.