[P46-7] 集中治療から終末期へ移行した子供の死を家族が受容出来た一事例
【背景】近年、救急・集中治療における終末期の家族看護が重要視されているが、小児集中治療に関する先行研究は少ない。事例は、家族が葛藤しながら積極的な治療の中止を決定する。臨終の際、子供の死を受け入れようとする姿があった。
【目的】集中治療から終末期へ移行した子供の死を家族が受容した過程を振り返り、「集中治療領域における終末期患者家族のこころのケア指針」を元に看護が与えた影響について明らかにする。
【臨床経過】年齢:0歳4ヶ月。性別:男児。家族構成:父、母は20歳代、遠方に両祖父母がいる。経過:下痢・嘔吐を繰り返し地元の病院に入院、精査目的で当院に転院する。入院3日目、病棟で心肺停止となり蘇生、肺胞出血があり挿管、体外式膜型人工肺(以下ECMO)管理となりICU入室となる。治療、家族の反応、看護介入を以下表1に示す。
【結論】
1.医療機器が多い中で子供と触れ合えることを示し、休息やプライバシーの確保、家族の思いを受け止めることは、信頼関係の構築を促し、家族の悲嘆の表出につながった。
2.看護師は集中治療する中で医学的な回復が厳しい事は理解している。家族が親として何が出来るのか模索する姿があり、親役割を実感出来るようなケアをする事は家族が“育児”を実感し、満足のいく看取りへとつながった。
3.代理意思決定は精神状態を悪化させる事もあれば、終末期ケアの満足度を高める事もある。看護師が率先して必要な情報提供、意思決定を尊重する姿勢を示し、チーム内でのコンセンサスの整備を図ることは、家族らしい意思決定へとつながった。
【目的】集中治療から終末期へ移行した子供の死を家族が受容した過程を振り返り、「集中治療領域における終末期患者家族のこころのケア指針」を元に看護が与えた影響について明らかにする。
【臨床経過】年齢:0歳4ヶ月。性別:男児。家族構成:父、母は20歳代、遠方に両祖父母がいる。経過:下痢・嘔吐を繰り返し地元の病院に入院、精査目的で当院に転院する。入院3日目、病棟で心肺停止となり蘇生、肺胞出血があり挿管、体外式膜型人工肺(以下ECMO)管理となりICU入室となる。治療、家族の反応、看護介入を以下表1に示す。
【結論】
1.医療機器が多い中で子供と触れ合えることを示し、休息やプライバシーの確保、家族の思いを受け止めることは、信頼関係の構築を促し、家族の悲嘆の表出につながった。
2.看護師は集中治療する中で医学的な回復が厳しい事は理解している。家族が親として何が出来るのか模索する姿があり、親役割を実感出来るようなケアをする事は家族が“育児”を実感し、満足のいく看取りへとつながった。
3.代理意思決定は精神状態を悪化させる事もあれば、終末期ケアの満足度を高める事もある。看護師が率先して必要な情報提供、意思決定を尊重する姿勢を示し、チーム内でのコンセンサスの整備を図ることは、家族らしい意思決定へとつながった。