[P47-2] 冠動脈インターベンション治療後の患者に対する電気毛布による下肢温罨法の入眠促進効果の検証
【背景】
ICU入室中の患者は環境の変化や倦怠感、心理的不安などにより入眠困難に陥ることがある。過去には入眠前に足浴を実施することで深部体温が上昇し、下降する際に入眠を促すという研究結果が挙げられている。また、足浴は交感神経活動の抑制や副交感神経活動の亢進を促し、リラクゼーション効果をもたらすともいわれている。しかし夜間スタッフの人員が限られている中で足浴を行うことは難しい。そこで、より安全で簡易的である電気毛布による温罨法を実施し患者の入眠を促したいと考えた。
【目的】
電気毛布による温罨法が、足浴と同様の入眠効果があるかを検証する
【方法】
〈研究デザイン〉
介入研究
〈対象患者〉
ICU入室中の冠動脈インターベンション治療後で、文字を読み書きすることを医師に許可された患者
〈方法〉
電気毛布の温度が約40℃まで上昇するよう事前に30分間温め、患者の膝下から足先にかける
温罨法は5分間実施する
温罨法開始時から1時間後までの患者の深部体温・心拍数・呼吸数のデータを電子カルテ上より分析する
温罨法実施翌日に、患者に心地よかったか・寝付きやすかったか感想を聞く
〈主要評価アウトカム〉
・患者の年齢・性別・基礎疾患・普段の寝付きやすさ
・深部体温・呼吸数・脈拍
・電気毛布による温罨法実施時の心地よさ・寝付きやすさ
【結果】
9名の患者に同意を得て実施した(男性7名、女性2名)
普段から寝付きやすいと答えた患者は5名、寝付きにくいと答えた患者は4名
深部体温が測定できた患者7名中2名は温罨法開始後10~15分で深部体温が0.1℃低下した。その他5例の患者では深部体温の変化がみられなかった
脈拍数は、温罨法開始10分後に、9例中3名が6~16%低下した。呼吸数の変化はみられなかった
9名中9名が心地よかったと答えた
9名中7名が寝付きやすかった、1名が分からない、1名が寝付きにくかったと答えた
【結論】
電気毛布を使用した温罨法では、深部体温をはじめとした客観的データからは足浴と同様の入眠促進効果があるとはいえない。
しかし患者の寝付きやすさ・心地よさの面では足浴と同様の効果がみられた。温罨法の実施時間や温度を変更し実施することで足浴と同様の効果が得られる可能性はある
ICU入室中の患者は環境の変化や倦怠感、心理的不安などにより入眠困難に陥ることがある。過去には入眠前に足浴を実施することで深部体温が上昇し、下降する際に入眠を促すという研究結果が挙げられている。また、足浴は交感神経活動の抑制や副交感神経活動の亢進を促し、リラクゼーション効果をもたらすともいわれている。しかし夜間スタッフの人員が限られている中で足浴を行うことは難しい。そこで、より安全で簡易的である電気毛布による温罨法を実施し患者の入眠を促したいと考えた。
【目的】
電気毛布による温罨法が、足浴と同様の入眠効果があるかを検証する
【方法】
〈研究デザイン〉
介入研究
〈対象患者〉
ICU入室中の冠動脈インターベンション治療後で、文字を読み書きすることを医師に許可された患者
〈方法〉
電気毛布の温度が約40℃まで上昇するよう事前に30分間温め、患者の膝下から足先にかける
温罨法は5分間実施する
温罨法開始時から1時間後までの患者の深部体温・心拍数・呼吸数のデータを電子カルテ上より分析する
温罨法実施翌日に、患者に心地よかったか・寝付きやすかったか感想を聞く
〈主要評価アウトカム〉
・患者の年齢・性別・基礎疾患・普段の寝付きやすさ
・深部体温・呼吸数・脈拍
・電気毛布による温罨法実施時の心地よさ・寝付きやすさ
【結果】
9名の患者に同意を得て実施した(男性7名、女性2名)
普段から寝付きやすいと答えた患者は5名、寝付きにくいと答えた患者は4名
深部体温が測定できた患者7名中2名は温罨法開始後10~15分で深部体温が0.1℃低下した。その他5例の患者では深部体温の変化がみられなかった
脈拍数は、温罨法開始10分後に、9例中3名が6~16%低下した。呼吸数の変化はみられなかった
9名中9名が心地よかったと答えた
9名中7名が寝付きやすかった、1名が分からない、1名が寝付きにくかったと答えた
【結論】
電気毛布を使用した温罨法では、深部体温をはじめとした客観的データからは足浴と同様の入眠促進効果があるとはいえない。
しかし患者の寝付きやすさ・心地よさの面では足浴と同様の効果がみられた。温罨法の実施時間や温度を変更し実施することで足浴と同様の効果が得られる可能性はある