[P57-3] 入院時のmNUTRICスコアは急性心不全患者の入院予後を予測する
【背景】 Nutrition risk in critically ill score (NUTRIC score)はICUの重症患者における栄養状態を評価し、これにより死亡や気管内挿管などの有害事象を予測するために開発されたスコアである。
近年では原法からIL-6 値を除いたmodified NUTRIC score (mNUTRIC score)も使用されており、原法と同様に重症患者の有害事象の予測に用いられている。
しかしながら、急性心不全のために心臓集中治療室(cardiac care unit, CCU)に入床した患者におけるmNUTRICスコアと院内死亡の関連性についての報告はまだない。
【目的】 急性心不全のためCCUに入院した患者において、入院時のmNUTRICスコアと予後の関連について評価すること。
【方法】 2014年4月から2017年3月に当院CCUに急性心不全で入院した患者399名を対象として、後ろ向きに評価をおこなった。
mNUTRICスコアが5点以上になる患者はハイスコア群とし、5点未満の患者群(ロースコア群)と比較した。
【結果】 399人の急性心不全の患者のうち、急性冠症候群の症例や24時間以内にCCUを退床した症例などを除いた症例は307人であった。
307人の年齢の平均は71.5 ± 15.4歳で、男性が全体の68%であった。APACHE2スコアは 13± 5.8点であり、CCU入床期間の中央値は 7日[四分位 5-11]、入院期間の中央値は13日[四分位 8 - 19]であった。
307人のうちmNUTRIC スコアが5点以上になるハイスコア群は65人(全体の21%)であった。
入院中の死亡率はハイスコア群で21.5%、ロースコア群で9.2%であり、ハイスコア群で有意に死亡率が高かった(p = 0.01)。
ステップワイズ法を用いたロジスティック解析を行うと、mNUTRICスコアが5点以上であることは院内死亡に対する独立した予後因子であった(オッズ比 3.7, p = 0.014, 95%CI 1.32-10.8)。
【結論】入院を要する急性心不全患者において、入院時のmNUTRICスコア高値は院内死亡と関連する。
近年では原法からIL-6 値を除いたmodified NUTRIC score (mNUTRIC score)も使用されており、原法と同様に重症患者の有害事象の予測に用いられている。
しかしながら、急性心不全のために心臓集中治療室(cardiac care unit, CCU)に入床した患者におけるmNUTRICスコアと院内死亡の関連性についての報告はまだない。
【目的】 急性心不全のためCCUに入院した患者において、入院時のmNUTRICスコアと予後の関連について評価すること。
【方法】 2014年4月から2017年3月に当院CCUに急性心不全で入院した患者399名を対象として、後ろ向きに評価をおこなった。
mNUTRICスコアが5点以上になる患者はハイスコア群とし、5点未満の患者群(ロースコア群)と比較した。
【結果】 399人の急性心不全の患者のうち、急性冠症候群の症例や24時間以内にCCUを退床した症例などを除いた症例は307人であった。
307人の年齢の平均は71.5 ± 15.4歳で、男性が全体の68%であった。APACHE2スコアは 13± 5.8点であり、CCU入床期間の中央値は 7日[四分位 5-11]、入院期間の中央値は13日[四分位 8 - 19]であった。
307人のうちmNUTRIC スコアが5点以上になるハイスコア群は65人(全体の21%)であった。
入院中の死亡率はハイスコア群で21.5%、ロースコア群で9.2%であり、ハイスコア群で有意に死亡率が高かった(p = 0.01)。
ステップワイズ法を用いたロジスティック解析を行うと、mNUTRICスコアが5点以上であることは院内死亡に対する独立した予後因子であった(オッズ比 3.7, p = 0.014, 95%CI 1.32-10.8)。
【結論】入院を要する急性心不全患者において、入院時のmNUTRICスコア高値は院内死亡と関連する。