○森兼 啓太 (山形大学医学部附属病院 検査部)
セッション情報
委員会企画
委員会企画8
JHAIS委員会企画(シンポジウム)
半端ない日本のサーベイランスの話をしよう
2019年2月23日(土) 08:40 〜 10:10 第8会場 (神戸国際会議場 1F メインホール)
座長:針原 康(NTT東日本関東病院), 高野 八百子(慶應義塾大学病院 感染制御部外科)
<座長の言葉>
日本環境感染学会JHAIS委員会は本邦における質の高い医療関連感染サーベイランスの普及および全国集計によるベンチマークデータの提示を通して、各施設が行う医療関連感染対策を支援することを目的として活動しています。
現在、手技関連感染に分類される手術部位感染(SSI)サーベイランスと医療器具関連感染サーベイランス(ICUおよび一般病棟での尿道留置カテーテル関連尿路感染(CAUTI)、中心ライン関連血流感染(CLABSI)、人工呼吸器関連肺炎(VAP)、人工呼吸器関連イベント(VAE)とNICUでのCLABSI 、VAP)に関して、診断定義と方法を定めて、それに基づいたサーベイランスの普及に努めています。
SSIサーベイランスはSSIの発生を常時監視して、SSIの発生率や原因を把握し、さらにその分析結果を関係するスタッフで共有して、SSIの発生を減少させることを目的とする積極的な感染対策の活動です。米国NHSNシステムを基本として、本邦の事情に合わせて一部改変したJHAISシステムに基づいてのSSIサーベイランスを運用しています。年間52000件を越えるサーベイランスデータを収集して、集計し、その結果を参加各施設にフィードバックして、各施設でのSSI減少に寄与することを目指しています。
医療器具関連感染サーベイランスは、尿道留置カテーテル、中心ライン、人工呼吸器に関連した感染症の発生に関する集計情報を参加施設に提供して、感染対策を推進することを目的としています。収集するデータは、医療器具関連感染発症患者数、延べ入院患者日数、延べ医療器具使用日数で、感染の診断は米国NHSNの診断定義に準拠しています。
本委員会は、厚生労働省院内感染対策サーベイランス事業(JANIS)と協力し、または補完する立場で、医療関連感染サーベイランスの質の向上と普及の活動を行っています。
今回の企画が、会員の皆様に医療関連感染サーベイランスに関しての有用な情報を提供できる機会となれば、有難いと思います。
○藤田 烈 (帝京大学臨床研究センター)
○坂木 晴世 (独立行政法人国立病院機構西埼玉中央病院 看護部)
○清水 潤三 (大阪労災病院 肝胆膵外科)
○渡邉 都貴子 (山陽学園大学 看護学部)
○柴谷 涼子 (独立行政法人地域医療機能推進機構大阪病院 看護部)
○縣 智香子 (NTT東日本関東病院 感染対策推進室)