第95回日本医療機器学会大会

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材料部教育

材料部教育

[4] Webを活用した教育の実際と課題―第1報―

受託企業社員に対するWeb教育の課題

大西 真裕1, 池田 尚人2, 迫田 典子3 (1.㈱リジョイスカンパニー メディカルエイド部門, 2.昭和大学江東豊洲病院 脳血管センター 脳神経外科, 3.東京医療学院大学保健医療学部看護学科)

【目的】
現在,医療機関では業務の一部を専門業者に委託する場合がある.受託業者は業務遂行と共に社員に対して業務に必要な教育をおこなう責任を有している.しかし,働き方の多様化やシフト勤務の複雑化により,集合研修をおこなうことが難しくなりつつある.これらの現状より,2017年3月からインターネットを活用した学習教材の配信を開始し,2019年1月からは新たな試みとして医療安全に特化した教材を毎月配信している.本研究では,学習教材の評価ならびに配信方法の課題を明らかにすることを目的とした.
【方法】
2019年12月28日~2020年1月17日に滅菌供給または看護補助者として業務している社員391名に,意識調査を実施した.また,回収データは集計後,分析をおこなった.尚,本調査は社内審査承認後に実施した.加えて,調査の参加は自由意志とし,結果は個人が特定されないように配慮した.
【結果】
対象者391名中,222名(56.8%)から回答が得られた.まず学習配信に必要なWEBの利用経験について,ある:104名(46.8%),なし:111名(50.0%),無回答7名(3.2%)であった.次に配信型学習に対する満足度について,満足:29名(13.1%),やや満足:43名(19.4%),どちらともいえない:112名(50.5%),やや満足していない:10名(4.5%),満足していない:11名(5.0%),無回答17名(7.7%)であった.
【結論】
医療安全の意識の定着化を目的とした学習手法の1つとしてWebを活用することは有効であると考える.また,管理側もデータ収集や教材編集の点でWebは利便性が高い.しかし,自由記載回答から書面での回答を望む意見,集合研修を望む意見や操作方法を含めたインターネットに対する苦手意識が複数あったことから統一化は難しいと考える.