第97回日本医療機器学会大会

講演情報

一般演題

テレメータ

テレメータ

2022年6月3日(金) 10:00 〜 10:50 第4会場 (アネックスホール F204)

座長:楠本 繁崇(大阪大学)

10:30 〜 10:40

[31] コロナ病棟設置時の医用テレメータ用アンテナ増設位置の検討

余川 絢音1, 鈴木 哲治2, 木南 伸一3, 中島 章夫2 (1.金沢医科大学氷見市民病院 ME 部, 2.杏林大学保健学部臨床工学科, 3.金沢医科大学氷見市民病院 一般・消化器外科)

【背景・目的】
医用テレメータは,電波を利用して生体情報
をモニタリングするために有用な医療機器であ
る.医用テレメータから送信した電波は,付近
に設置されている医用テレメータ用アンテナで
受信し,セントラルモニタ(以下モニタ)へ伝
搬される.今回,当院の一般病棟内にコロナ病
棟を設置し,コロナ病棟用スタッフステーショ
ンに増設するモニタ用漏洩同軸ケーブル(以下
ケーブル)の敷設位置を検討することを目的と
した.
【方法】
増設前のケーブル敷設図は,天井裏を目視に
てケーブルの敷設状態を確認し作成した.ケー
ブルの敷設位置は,増設するコロナ病棟用ス
タッフステーション,コロナ病室予定場所に合
わせて検討し,今後の一般病棟においても使用
できるケーブル敷設位置で増設した.また,ケー
ブル増設後のコロナ病棟用モニタの受信状態を
スペアナにて確認した.
【結果・考察】
コロナ病棟は,一般病棟の一部を一時的に
分けて設置した.またコロナ病棟用スタッフス
テーションは,コロナ病棟内2部屋をコロナ病
床の使用状況に合わせて変更した.ケーブルを
増設したコロナ病床となった病室には,以前よ
り一般病棟用モニタにおいて受信障害が確認さ
れていた病室も含まれていたため,増設分の
ケーブルからスタッフステーションへ変更する
2部屋と既存のケーブルへ分配する分配器を挿
入した.スペアナで測定した結果,コロナ病棟
用モニタでは正常に電波を受信していることが
確認され,一般病棟用モニタの受信状態の改善
にも有用だと考えられた.
【まとめ】
コロナ病棟用スタッフステーションでは,一
般病棟と同等の患者モニタリング可能な環境を
整えることができた.また,今回はコロナ後も
見据えて一般病棟モニタの受信状態改善に使用
できるケーブル敷設をおこなうことができた.