第97回日本医療機器学会大会

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Oral presentation

医療機器管理

医療機器管理2

Sat. Jun 4, 2022 9:00 AM - 10:10 AM 第4会場 (アネックスホール F204)

座長:野川 悟史(昭和大学藤が丘病院)

9:10 AM - 9:20 AM

[64] グルコース分析装置における臨床検査部門と臨床工学部門の連携管理

辻 亜弓, 松月 正樹, 濱田 早希, 山田 昌子 (三重大学医学部附属病院)

【背景と目的】
昨今のPOCT(point of care testing)機器に
おける管理体制では,臨床検査部門による一元
管理化が進んでいる.当院の場合,POCT機器
の一つであるグルコース分析装置(メディセー
フフィットプロ2:テルモ社)58台は,臨床工
学部門により一元管理されていた.今回,QC
点検の評価を臨床検査部門,修理やトラブル対
応を臨床工学部門がおこなう提案がなされた.
当院のグルコース分析装置における臨床検査部
門と臨床工学部門の連携管理体制構築に関して
報告する.
【方法】
臨床工学部門がおこなってきたQC点検(4ヶ
月毎)と修理やトラブル対応の業務を縮小し,
臨床検査部門でのQC点検(1ヶ月毎)による
精度管理業務を開始した.両部門が連携するた
め,臨床検査部門にもQC管理ソフトを設置し
た.連携管理体制開始後の2021年9~ 2022年
2月に生じた両部門の連携事案を調査した.
【結果】
連携事案は,QC点検方法:4件,修理機器:
3件,新規設置:1件の計8件であった.
【考察】
QC点検方法の事案は,管理体制開始直後に
生じた事例であり現在は解消された.修理機
器や新規設置の事案は,QC管理ソフトを通し
て代替機器や新規機器の情報共有が容易であっ
た.精度管理業務は臨床検査部門がおこなうこ
とで,同じQC点検においても4ヶ月毎の合否
判定のみから1ヶ月毎の変動評価に変わり,品
質保証の面で向上が期待される.加えて,修理
やトラブル対応業務は臨床工学部門がおこなう
ことで臨床検査部門の負担が少なくPOCT機器
の連携管理を遂行できたと考える.
【結語】
グルコース測定器における管理体制は,QC
点検の評価を臨床検査部門,修理やトラブル対
応の業務を臨床工学部門でおこない,情報共有
にQC管理ソフトを使用することにより負担の
ない連携管理を可能とした.