第99回日本医療機器学会大会

講演情報

一般演題

医療機器管理

医療機器管理2

2024年6月22日(土) 15:20 〜 16:30 第2会場 (アネックスホール F203)

座長:藤原 道隆(名古屋大学)

16:20 〜 16:30

[101] 医療機器中央管理部門の異なる業務を2つの業者にアウトソーシングした経験

佐久間 伸博1, 久保 仁1, 井口 竜太2, 土井 研人2 (1.東京大学医学部附属病院 臨床工学部, 2.東京大学医学部附属病院 救急・集中治療科)

当院のMEセンターは2001年の新入院棟の開院を機に,それまで病棟ごとに保有・管理していた医療機器の中央管理を進め,病院の中央診療部門としての役割を担うこととなった.以降,院内で数多く使用している汎用医療機器を中心に,購入・廃棄・保守・更新計画の立案など医療機器のライフサイクル全体の管理をおこない,現在では約3,400台の医療機器の管理を実施している.MEセンターでは発足当初より,人員の効率的な配置・運営をおこなうことを目的に,医療機器の搬送と清拭をアウトソーシングしていたが,需要の拡大により委託の人員も増えていき,対応する業務も電話対応・消耗品管理と順次拡大していった.近年,当院で実施している臓器移植の急激な増加や,臨床工学技士の業務範囲拡大に対応するために,病院執行部へ臨床工学技士の増員要望をおこなったところ,人件費などを含めた総合的な判断から,人員配置の最適化・業務内容の見直しを提案され,医療機器の保守管理業務の一部を,これまでとは別の医療機器の保守経験のある業者に追加でアウトソーシングすることとなった.2つの業者にアウトソーシングを開始してから,機器の清拭については業務を円滑に進めるために2社で対応する形で運用しているが,業者間の管理形態,業務に対する考え方や姿勢,意見の相違などによる問題も生じたため,意見調整と情報共有を目的に定期的なミーティングを開始し,発生する課題への対応をおこなっている.今回,異なる業務を2つの業者にアウトソーシングしてから3年が経過し,見えてきた利点や欠点,経験した事案について報告する.