[O-1-023] saturation pulseを用いたTime-Resolved TOFの検討
【目的】
頭部におけるTime-Resolved MRAはASLをベースとしたCINEMA法などが報告されている.しかしながら,これらの手法はsubtractionが必要なため,2回撮像が必須であり,撮像時間が長い.そこで,以前我々はsubtractionを必要としないsaturation pulseを用いたTime-Resolved TOF(FAB)を報告した.FABではsaturation pulseにより背景信号を抑制するが,背景信号はphaseが進むにつれ,縦磁化が回復し血管描出の妨げとなる.また,末梢側ではinflow効果が弱くなることによって血管描出不良となる.そこで,FABの末梢描出能とrate phaseの描出能を改善するためにMTC pulseとmulti chunkを用いたFAB(i-FAB)を開発,検討したので報告する.
【方法】
MTC pulseを付加した場合の影響を評価するため脳実質の信号と血管とのコントラスト比(CR)をFABとi-FABで比較した.また,CINEMAと従来のFAB,i-FABの3法について,末梢血管描出能とrate phaseの描出能を比較した.
【結果】
FABとi-FABを比較するとCRはI-FABの方が優れており.MTC pulseによる背景信号抑制効果が確認された.また,CINEMAと従来のFAB,i-FABの3法について,末梢血管描出能はCINEMAが優れていたがFABとi-FABではi-FABの方が優れていた.また,rate phaseについてはi-FABは1500msec以上のphaseでも描出が可能であった.
【考察・結論】
i-FABではMTC pulseによる背景信号抑制の改善とmulti chunk によるinflow効果の改善により,従来法の問題点である末梢描出能の向上が可能である.また,CINEMAに比較してrate phaseの血管描出が可能であるため,高齢者やもやもや病などflowの遅い患者に対する有用性が高いと考えられる.
頭部におけるTime-Resolved MRAはASLをベースとしたCINEMA法などが報告されている.しかしながら,これらの手法はsubtractionが必要なため,2回撮像が必須であり,撮像時間が長い.そこで,以前我々はsubtractionを必要としないsaturation pulseを用いたTime-Resolved TOF(FAB)を報告した.FABではsaturation pulseにより背景信号を抑制するが,背景信号はphaseが進むにつれ,縦磁化が回復し血管描出の妨げとなる.また,末梢側ではinflow効果が弱くなることによって血管描出不良となる.そこで,FABの末梢描出能とrate phaseの描出能を改善するためにMTC pulseとmulti chunkを用いたFAB(i-FAB)を開発,検討したので報告する.
【方法】
MTC pulseを付加した場合の影響を評価するため脳実質の信号と血管とのコントラスト比(CR)をFABとi-FABで比較した.また,CINEMAと従来のFAB,i-FABの3法について,末梢血管描出能とrate phaseの描出能を比較した.
【結果】
FABとi-FABを比較するとCRはI-FABの方が優れており.MTC pulseによる背景信号抑制効果が確認された.また,CINEMAと従来のFAB,i-FABの3法について,末梢血管描出能はCINEMAが優れていたがFABとi-FABではi-FABの方が優れていた.また,rate phaseについてはi-FABは1500msec以上のphaseでも描出が可能であった.
【考察・結論】
i-FABではMTC pulseによる背景信号抑制の改善とmulti chunk によるinflow効果の改善により,従来法の問題点である末梢描出能の向上が可能である.また,CINEMAに比較してrate phaseの血管描出が可能であるため,高齢者やもやもや病などflowの遅い患者に対する有用性が高いと考えられる.