第42回日本磁気共鳴医学会大会

講演情報

一般演題

肺-診断

肺-診断

2014年9月18日(木) 10:50 〜 11:30 第5会場 (3F 源氏の間西)

座長:栗原泰之(聖路加国際病院 放射線科)

[O-1-110] Respiration effects on Ultra-short TE (UTE) Pulmonary MR Imaging

Lu Aiming1, 宮崎美津恵1, 梅田匡朗2, 油井正生2, 神山久信3, 大野良治4,5 (1.Toshiba Medical Research Institute, 2.東芝メディカルシステムズ, 3.神戸大学大学院医学研究科 内科系講座放射線医学分野放射線医学部門, 4.神戸大学大学院医学研究科 先端生体医用画像研究センター, 5.神戸大学大学院医学研究科 内科系講座放射線医学分野)

【目的】 3D Ultra-Short TE(UTE)肺画像における呼吸の影響を検討する。【方法】3D UTEによる肺MRIは、ボランティア4名(3名男性、1名女性、平均年齢64.5±11歳)に対して3T MR装置において呼吸同期併用3D ラジアルUTEシーケンスを用いて撮像した。撮像パラメータは、(TR/TE/flip angle: 4.0 ms/ 0.096 ms/5度, FOV/slab thickness: 50cm/32cm, resolution: 1×1×1 mm3, ラジアルライン: 38400, セグメント数: 128)で呼気相と吸気相にて2回データ収集した。呼吸による3D UTE画像への影響を調べるため、肺血管の分岐部と末梢、気管および気管支の呼気と吸気の画質評価を5-point scaleで放射線科医2名が評価した。 呼気と吸気の画像の違いは、Wilcoxon testsを使って評価した。また、肺野をセグメント化し、左上葉、下葉と右上葉、中葉、下葉のSNRを測定した。【結果】肺血管の描出は、(呼気: 4.8±0.4, 吸気: 4.4±0.7, p=0.04)となり呼気のほうが良かった。気管支の評価も、(呼気: 4.2±0.7, 吸気: 3.9±1.0, p=0.36)となり呼気のほうが若干高かったが、著しい違いはなかった。肺野のSNRについても同様の結果であった。呼気の画像の方が若干SNRが高かった。気管や気管支のサイズは若干広く描出されていたが、その違いはボランティアに依存していた。【結語】UTEを使った肺MRIにおいて呼気・吸気の画像ではいずれでも良好な画質を得ることができた。肺血管の画像は呼気のほうが明瞭に描出された。また、気管・気管支においても呼気のほうが若干良好であったが、明確な違いはなかった。