第42回日本磁気共鳴医学会大会

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ポスター

画像技術

画像技術2

2014年9月19日(金) 10:00 〜 10:42 ポスター会場 (5F ロビー)

座長:丹治一(公益財団法人北福島医療センター 画像センター 放射線技術科)

[P-2-113] 32ch head coilと通常head coilの比較~頭部臨床画像による検討

片岡剛1, 佐々木康人1, 河野奈々恵2 (1.社会医療法人社団慈生会等潤病院 放射線科, 2.東芝メディカルシステムズ株式会社)

【背景・目的】
 当院では今年度4月より1.5テスラ装置から3テスラ装置へとMRI装置の更新を行い、通常の16チャンネルのヘッドコイルの他に32チャンネルのヘッドコイルを新規導入した。
 そこでコイルの評価として実際の頭部画像を用い、16チャンネルヘッドコイルと32チャンネルヘッドコイル双方のSNRとMRAにおける血管の描出・CNRおよびMIP時の輝度補正の検討を行った。
【使用機器】
 装置は東芝メディカルシステムズ社製MRI Vantage Titan 3Tを、コイルはAtlas SPEEDER ヘッドコイル(以下Atlas head)、32ch ヘッド SPEEDERコイル(以下32ch head)を使用した。
【方法】
 各コイルを使用し、同条件にて正常ボランティアの頭部のT2強調像および TOF法MRAを撮像した。SNRは画像中心付近とコイル近傍の周辺部を、血管評価として流入部(主幹)と流出部(抹消)にプロファイルカーブを描き比較した。CNRはTOF法MRAのMIP画像より全体測定法を用いて求めた。
【結果・考察】
 SNRは32ch headはAtlas headと比較し全域において良い結果となり、最大で約18%高い値を示した。
 血管の描出も32ch headの方が信号値も高く、CNRも良い結果となった。信号値は約2倍の差があったが、SNR・CNRがそれよりも低い結果となったのは32ch coilでは全体的に信号が上昇したためと考えた。
 また32ch headではコイル近傍の脂肪信号の上昇が顕著のため、特にMRAでは輝度補正は必須であり今回の結果から最大の100とした。