日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

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一般演題ポスター

一般演題ポスター てんかん

[P14-6] 若年ミオクロニーてんかん患者において持続時間の長い多棘波は薬剤抵抗性を示唆する

土屋真理夫1, 神一敬1, 柿坂庸介1, 北澤悠2, 中里信和1 (1.東北大学大学院 医学系研究科 てんかん学分野, 2.横浜市立大学大学院 医学研究科 神経内科学・脳卒中医学)

【目的】若年ミオクロニーてんかん(JME)患者の薬剤抵抗性に関連するてんかん性脳波異常の波形学的特徴を明らかにする。【方法】長時間ビデオ脳波モニタリング中にミオクロニー発作が記録された20例のJME患者(男性11例、年齢 15-53歳)を後方視的に調査した。発作間欠時および発作時のてんかん性脳波異常を棘波、多棘波、棘徐波複合の有無および最長持続時間から、棘波は無、有の2群、多棘波は無、0.5秒以下、0.5秒以上の3群、棘徐波複合は無、3秒以下、3秒以上の3群に分類した。薬剤抵抗性の指標としてAED loadを用いた。3つの波形学的特徴の各群間でAED loadを比較した。【結果】発作間欠時および発作時とも、多棘波について、0.5秒以上の群のAED loadが、無、0.5秒以下の群と比べ有意に高かった(p<0.05)。棘波、棘徐波複合については各群間でAED loadに差がなかった。【結論】JME患者において持続時間0.5秒以上の多棘波の存在は薬剤抵抗性を示唆する。