日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 不随意運動・基底核疾患

[P18-4] Tourette症候群症候群における運動前準備状態の体性感覚誘発電位(SEPs)- 強迫性障害(OCD)の合併

木村一恵, 星野恭子, 長尾ゆり, 野崎真紀, 福水道郎, 林雅晴 (瀬川記念小児神経学クリニック)

Tourette症候群に感覚入力の異常が指摘されている。これまで我々は運動準備状態のSEP gatingで、複雑チック(C)群は単純チック(S)群に比しgatingが低下することを報告したが、今回、合併症OCDの影響を検討した。【方法】TS 39例(43記録)。S群 16例( 8-39 y)、C群27例( 6-48 y)。OCD重症度は3群に分け、OCD1(日常生活に支障なし)、OCD2(軽度支障)、OCD3(中等度以上支障)とした。運動前SEPはこれまでの方法で、正中神経を手首刺激し、前頭部FrN30の振幅を安静時と運動前で比較し、振幅比(ratio)を解析した。【結果】S群のOCD1合併4/16例に対し、C群は1例を除き全例OCD併発。C群のratioは、OCD2、OCD3はOCD1より有意に大(p<0.01)で、gatingは低下していたが、OCD1は同年齢健常群同様に保たれていた。【考案】複雑チックのgating低下はOCDに起因し、非運動系線条体-視床-皮質circuitsが、運動系線条体-視床-皮質circuitsに影響することが示唆された。