日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 運動ニューロン疾患

[P19-3] ALSにおける皮質運動神経興奮性と認知機能障害

東原真奈1,2, メノン パールヴァティ2, ヴァン デン ボス メフディー2, ジーヴァシンガ ニメシャン2, キーナン マシュー3, ヴチッチ スティーヴ2 (1.東京都健康長寿医療センター 脳神経内科・脳卒中科, 2.Westmead Clinical School, University of Sydney, 3.Brain and Mind Centre, University of Sydney)

【目的】ALSでみられる皮質運動神経興奮性と認知機能障害の関係について検討する.【方法】対象はALS患者45例.Edinburgh Cognitive Behavioural ALS screen(ECAS)を用いて認知機能を,threshold tracking TMSにより皮質運動神経興奮性を評価した.【結果】36%の患者でECAS total scoreが低下し,同群で短潜時皮質内促通(SICF)増大と(-20.9 ± 1.2%, P< 0.05),安静時MEP振幅/CMAP振幅比が増高していた(43.3 ± 5.5 %, P< 0.05).また,ALS-specific score低下群(29%)でも,SICF増大(-23.1 ± 1.8%, P< 0.001)とMEP振幅増高(41.6 ± 5.9%, P< 0.05)を認めた.ECASサブドメインでは,言語障害の頻度が最も高く(24.4%),短潜時皮質内抑制(SICI)減少(1.6 ± 1.5%, P< 0.05),MEP振幅増高(40.5 ± 4.2%, P< 0.05)を認めた.【結論】認知機能障害を伴うALSにおいては,認知機能障害を伴わない群よりも皮質運動神経興奮性が増大していた.