日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

講演情報

一般演題ポスター

一般演題ポスター リハビリテーション

[P25-21] 異なる収縮強度での周期的な母指外転運動後の脊髄前角細胞の興奮性変化

黒部正孝1, 松原広幸1,3,4, 鈴木俊明2 (1.田辺中央病院 リハビリテーション科, 2.関西医療大学大学院 保健医療学研究科, 3.介護老人保健施設田辺すみれ苑 リハビリテーション科, 4.金沢大学大学院 医薬保健学総合研究科)

【目的】異なる収縮強度での周期的な母指外転運動後の脊髄前角細胞の興奮性の変化を、F波にて検討した。【方法】健常者10名を対象とした。実験の手順として、初めに安楽な肢位で右正中神経を電気刺激し、右短母指外転筋からF波を記録した。次に周期的な右母指外転運動を1Hzの音刺激に合わせて10秒間行った。その際100gの重錘を用いて、右母指に内転方向の抵抗を加えた。そして運動直後、2分後、4分後に再度F波を記録した。別日に、同様の実験を300gの重錘を用いて行った。F波分析項目は振幅F/M比とした。【結果】両条件において、運動前と比較して運動直後に振幅F/M比が低下した。しかし各条件間で、振幅F/M比相対値に差を認めなかった。【結論】周期的な運動の直後に脊髄前角細胞の興奮性が低下した。しかし100gと300gの重錘を用いた抵抗では、各条件間で脊髄前角細胞の興奮性の変化に差を認めないことが示唆された。