日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

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一般演題ポスター

一般演題ポスター リハビリテーション

[P25-24] 手のメンタルローテーション課題の注視位置の違いは小指外転筋に対応する脊髄前角細胞の興奮性を変化させる

柳川洸輔1,3, 前田剛伸1,2, 鈴木俊明3 (1.鎌倉病院 リハビリテーション科, 2.神戸リハビリテーション福祉専門学校 理学療法学科, 3.関西医療大学大学院 保健医療学研究科)

【目的】 メンタルローテーション(MR)課題における注視位置の違いが小指外転筋に対応する脊髄前角細胞の興奮性に与える影響をF波を用いて検討した。【方法】 対象は本研究の同意を得た右利きの健常者12名とした。課題は回転後の手の画像が回転前と比較して同側か対側かを判断するものとし、母指側を注視する課題(課題1)と小指側を注視する課題(課題2)をおこなった。F波は安静時と課題1、課題2を実施時に右尺骨神経を刺激し右小指外転筋より導出した。F波分析項目は振幅F/M比とし、安静時と課題1、課題2との変化をそれぞれ比較した。【結果】 振幅F/M比は安静時と比較して課題1、課題2において有意に増加し(p<0.05)、課題1と比較して課題2において有意に増加した(p<0.05)。【結論】 手のMR課題において、注視している筋に関連する脊髄前角細胞の興奮性を増加させる可能性が示唆された。