日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

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一般演題ポスター

一般演題ポスター リハビリテーション

[P25-3] previous trial effectに関与する皮質領野

小田仁志1, 澤口靖1, 國村洋志1, 川嵜拓1, 平岡浩一2 (1.大阪府立大学大学院 総合リハビリテーション学研究科, 2.大阪府立大学 地域保健学域)

previous trial effectに関与する皮質領野を探索した。対象者に開始合図に反応して左示指の外転・内転運動を行わせた(各ブロック20試行)。初期運動速度(運動開始から40 msの示指外転速度)と潜時について、先行試行(奇数回目試行)と後続試行(偶数回目試行)の間の相関を解析した。先行試行の開始合図と同時に補足運動野・背外側前頭前皮質・背側運動前野・後頭頂領野あるいは一次感覚野に経頭蓋磁気刺激(TMS)、またはCz上にコイルを傾斜してsham-TMSした。後続試行ではTMSしなかった。初期運動速度と潜時において、sham-TMSブロックで先行試行と後続運動間の有意な正の相関を認めた。補足運動野TMSブロックの潜時の相関は、sham-TMSブロックと比較して有意に低下した。この結果は、previous trial effectに補足運動野が関与することを示唆するものである。