第39回一般社団法人日本口腔腫瘍学会総会・学術大会

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2.悪性腫瘍・手術

[P02-15] 異なる再建方法を用いた局所進行上顎癌の3例

〇土生 学1、笹栗 正明1、吉賀 大午2、高橋 理1、三次 翔1、吉岡 泉2、冨永 和宏1 (1.九州歯科大学 生体機能学講座 顎顔面外科学分野、2.九州歯科大学 生体機能学分野 口腔内科学分野)


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上顎歯肉癌に対する標準治療は手術療法であるが,局所進行例については切除後の発音,咀嚼,嚥下などの機能障害,また顎顔面領域への皮膚切開から生じる審美障害を避けられない。そのため,有効な再建方法が検討されてきたが,未だ明確な標準再建治療は示されていない。今回われわれは3例の局所進行上顎歯肉癌において,それぞれ異なる再建方法を用いて上顎再建を行ったのでそれぞれの利点、欠点を踏まえて報告する。
 症例1は52歳男性,上顎歯肉癌T4aN0M0症例で術前放射線化学療法(30Gy, CDGP170mg)の後,上顎亜全摘,右SOHNDおよび遊離広背筋肩甲骨皮弁再建を施行した。症例2は68歳男性,上顎歯肉癌T4aN2bM0症例で術前放射線化学療法(30Gy,CDGP170mg)の後,上顎亜全摘,両側全頸部廓清術および遊離広背筋皮弁再建を施行した。症例3は46歳男性,上顎歯肉癌T4aN0M0症例で右上顎骨半側切除,右SOHNDおよび遊離肩甲骨弁を施行した。今回の報告では本3症例の治療戦略ならびに再建方法の利点欠点について議論を行う予定である。