第39回一般社団法人日本口腔腫瘍学会総会・学術大会

講演情報

一般演題(eポスター)

PDFポスター » 4.悪性腫瘍・画像

4.悪性腫瘍・画像

[P04-01] FDG-PETテクスチャ解析を用いた口腔扁平上皮癌頸部リンパ節転移の診断

〇木村 将士1,2、長尾 徹2、石橋 謙一郎1,2、橋本 健吾1,2、辻 秀明1,2、梅村 昌宏1,2 (1.大垣市民病院 歯科口腔外科、2.愛知学院大学歯学部 顎顔面外科学講座)


ポスターを表示

【緒言】テクスチャ解析は関心領域内の不均一性を定量的に評価するための画像解析法である。本研究では口腔扁平上皮癌の頸部リンパ節転移診断において,PET画像を用いたテクスチャ解析を応用し,その有用性について検討を行なったので報告する。【対象・方法】2008年4月から2019年4月までに当科で治療を行った口腔扁平上皮癌一次症例を対象とした。PET検査実施例166例のうち,SUVmax 2.5以上のFDG集積を認めたリンパ節および放射線診断医が転移陽性と診断したリンパ節91個(陽性例48個,陰性例43個)を抽出し,SUVmax,metabolic tumor volume,テクスチャ因子(31項目)を算出した。診断精度の評価はROC曲線を使用し,Area under the ROC curve (AUC)により比較した。【結果】テクスチャ因子のうちlong-run emphasis (LRE)が1.91以上の際に最も高い診断精度(AUC=0.809,感度68.8%,特異度95.3%)を示し,SUVmax(AUC=0.742)に対し有意な傾向を認めた(p=0.067)。また,従来汎用されてきたSUVmaxを用いた診断に,LREによる診断を併用することで,診断精度が有意に上昇することが示された(p=0.04)。【結論】テクスチャ解析によるLREの評価は,頸部リンパ節転移の診断に有用である。