第39回一般社団法人日本口腔腫瘍学会総会・学術大会

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4.悪性腫瘍・画像

[P04-06] FDG-PETによる口腔扁平上皮癌の頚部リンパ節転移診断の検討

〇福田 浩信1、近藤 英司1、小田切 宏樹1、久保 紀莉子1、橋詰 正夫1、盛岡 昌史2、酒井 洋徳1、山田 慎一1、栗田 浩1 (1.信州大学 医学部 歯科口腔外科学教室、2.飯田市立病院 歯科・歯科口腔外科)


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(目的)FDG-PET検査は、悪性腫瘍の原発巣やリンパ節転移、遠隔転移等の評価に頻用されている。代謝活性に基づき診断する為、SUV値による定量的評価が可能であるが、腫瘍の大きさや全身状態が検査結果に影響を及ぼすとされている。今回我々は口腔癌患者におけるPET検査のリンパ節転移診断精度と他因子の影響を検討したので報告する。(方法) 研究対象は信州大学医学部付属病院特殊歯科・口腔外科を2017年~2020年に受診し口腔扁平上皮癌の診断下にPET検査を実施し、頚部郭清術を行った30例とした(術前治療を施行した例は除外)。頚部リンパ節のSUVmax3.5以上を転移リンパ節と診断し、頸部郭清組織内の病理組織診断と照合することで、リンパ節転移診断精度を調査した。また全身状態、局所所見(転移リンパ節の長径等)の副次的評価項目との関連性を検討した。(結果)リンパ節転移診断は感度78.4%、特異度97.9%、陽性的中率64.4%、陰性的中率98.9%であった。真陽性例と偽陽性例を比較すると、真陽性例は早期像・後期像のSUV値が高く、また転移リンパ節が大きい傾向を認めた。また今回調査した30例において糖尿病有病率は30%であったが、偽陰性例では60%と多く、糖尿病がPET診断精度を低下させる可能性が考えられた。