第39回一般社団法人日本口腔腫瘍学会総会・学術大会

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4.悪性腫瘍・画像

[P04-07] 口腔蛍光観察装置と画像解析ソフトを応用した評価

〇阿部 江美子1、大野 啓介1、加藤 宏1、小郷 直之1、吉田 秀児1、渡邊 章1、片倉 朗2、髙野 正行1 (1.東京歯科大学 水道橋病院 口腔顎顔面外科学講座、2.東京歯科大学 水道橋病院 口腔病態外科学講座)


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【緒言】口腔粘膜疾患は、疾患の多彩さから扁平上皮癌(SCC)との鑑別をすることが困難である場合が多い。近年、光学装置を利用した非侵襲的な検査方法が利用され、2020年度より保険収載されたことでより益々注目を浴びている。しかし光学装置の種類によって色彩の違いがあり、判別するのに熟練を要すること、また客観的評価が難しく、スクリーニング検査として確立されていないのが現状である。そこで今回3種類の口腔蛍光観察装置(IllumiScan®、ORALOOK®、OralID®)から撮影した画像を画像解析ソフトを応用することでSCCと有意差が認められるかを検討したので報告する。

【方法】東京歯科大学水道橋病院を受診し、病理組織学的に確定診断がついた扁平上皮癌(SCC)20例、上皮異形成(OED)10例、口腔扁平苔癬(OLP)15例、口内炎(stom)10例、白板症(Leukoplakia)10例を対象とした。口腔蛍光観察装置を病変に照射、記録した画像から解析ソフトを用いて病変部、移行部、対照部の輝度値や境界変化率(二乗和平根、方向微分)に有意差が出るか検討した。

【結果】SCCと他の疾患を比較しほとんどの疾患で有意差を認めたが、機種別にみると有意差が認められない機種があった。また、境界変化率を用いることで有意差が多く認められた。

【考察】口腔蛍光観察装置は画像解析ソフトを応用することでSCCとの鑑別が可能であることが示唆された。今後は疾患数を増やし部位別での検討を行いたい。

【緒言】口腔粘膜疾患は、疾患の多彩さから扁平上皮癌(SCC)との鑑別をすることが困難である場合が多い。近年、光学装置を利用した非侵襲的な検査方法が利用され、2020年度より保険収載されたことでより益々注目を浴びている。しかし光学装置の種類によって色彩の違いがあり、判別するのに熟練を要すること、また客観的評価が難しく、スクリーニング検査として確立されていないのが現状である。そこで今回3種類の口腔蛍光観察装置(IllumiScan®、ORALOOK®、OralID®)から撮影した画像を画像解析ソフトを応用することでSCCと有意差が認められるかを検討したので報告する。

【方法】東京歯科大学水道橋病院を受診し、病理組織学的に確定診断がついた扁平上皮癌(SCC)20例、上皮異形成(OED)10例、口腔扁平苔癬(OLP)15例、口内炎(stom)10例、白板症(Leukoplakia)10例を対象とした。口腔蛍光観察装置を病変に照射、記録した画像から解析ソフトを用いて病変部、移行部、対照部の輝度値や境界変化率(二乗和平根、方向微分)に有意差が出るか検討した。

【結果】SCCと他の疾患を比較しほとんどの疾患で有意差を認めたが、機種別にみると有意差が認められない機種があった。また、境界変化率を用いることで有意差が多く認められた。

【考察】口腔蛍光観察装置は画像解析ソフトを応用することでSCCとの鑑別が可能であることが示唆された。今後は疾患数を増やし部位別での検討を行いたい。