The 39th Annual Meeting of Japanese Society of Oral Oncology

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一般演題(eポスター)

PDFポスター » 4悪性腫瘍・画像

4.悪性腫瘍・画像

[P04-10] A case of colorectal cancer occured metastasis to mandibular condyle.

〇Takahisa Ohta1 (1.Department of Oral surgery, JCHO Kyoto Kuramaguchi Medical Center, Kyoto, Japan)


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【緒言】わが国では大腸がんの罹患率は胃がんに次いで第2位で死亡率も肺がんに次いで第2位である.近年は化学療法が飛躍的に進歩し治療成績は向上している.進行したStageⅣ大腸がんの転移部位は肝転移が10.9%で最多,腹膜播種4.5%,肺転移2.4%,骨転移0.4%とされている.今回,われわれはStageⅣ大腸がん患者の左側下顎頭への大腸がん骨転移を経験したのでその概要を報告する.
【症例】患者は74歳,男性.2016年に大腸がんStageⅢBにて腹腔鏡下右半結腸切除D3郭清が施行され術後化学療法がおこなわれた.2019年7月CTにて傍大動脈リンパ節転移,同年8月のCTにて脊椎の多発骨転移を認め放射線化学療法が行われた.2020年4月に全身倦怠感で当院外科入院.外科にて分子標的薬と骨吸収抑制薬の投与を検討され口腔内精査目的に当科紹介された.当科受診時に右下唇の知覚鈍麻を訴え触覚と痛覚が脱失している事を確認した.なお,口腔内に骨露出や粘膜炎は認めなかった.慢性骨髄炎か顎骨内あるいは脳転移の可能性を疑いCTを撮影したところ左側下顎頭頸部に骨添加と骨破壊像を認めた.経過から大腸がんの骨転移を疑い穿刺吸引細胞診を施行.クラスⅤ,腺癌の結果で大腸がん転移と診断した.下顎頭への放射線照射が行われ,化学療法を外科にて継続している.