[SS2-01] 再発転移頭頸部癌に対する免疫チェックポイント阻害剤を用いた化学療法
【略歴】
2003年3月 近畿大学医学部医学科卒業
2003年5月~ 近畿大学腫瘍内科 臨床研修医
2004年6月~ りんくう総合医療センター市立泉佐野病院 臨床研修医
2005年4月~ 同 呼吸器科医員
2006年7月 近畿大学ゲノム生物学教室 研究員
2009年3月 近畿大学大学院医学研究科(腫瘍病態制御学)修了(医学博士)
2009年4月~ 近畿大学腫瘍内科 助教
2010年6月~ 南和歌山医療センター 腫瘍内科
2011年4月~ 近畿大学腫瘍内科 助教
2014年4月~ 近畿大学医学部 内科学教室腫瘍内科部門 講師
2017年4月~ 安全管理部 医療安全対策室副室長兼任
現在に至る
専門分野:
呼吸器腫瘍の診断・薬物療法、頭頸部がんの薬物療法
資格等:
がん薬物療法専門医・指導医、気管支鏡専門医、総合内科専門医
2003年3月 近畿大学医学部医学科卒業
2003年5月~ 近畿大学腫瘍内科 臨床研修医
2004年6月~ りんくう総合医療センター市立泉佐野病院 臨床研修医
2005年4月~ 同 呼吸器科医員
2006年7月 近畿大学ゲノム生物学教室 研究員
2009年3月 近畿大学大学院医学研究科(腫瘍病態制御学)修了(医学博士)
2009年4月~ 近畿大学腫瘍内科 助教
2010年6月~ 南和歌山医療センター 腫瘍内科
2011年4月~ 近畿大学腫瘍内科 助教
2014年4月~ 近畿大学医学部 内科学教室腫瘍内科部門 講師
2017年4月~ 安全管理部 医療安全対策室副室長兼任
現在に至る
専門分野:
呼吸器腫瘍の診断・薬物療法、頭頸部がんの薬物療法
資格等:
がん薬物療法専門医・指導医、気管支鏡専門医、総合内科専門医
分子標的治療薬や免疫チェックポイント阻害剤を始めとした近年の薬物療法の進歩にともない 、固形がんの診療における薬物療法の役割が急速に拡大しその内容も複雑化している。再発転移頭頸部癌の化学療法においても、分子標的治療薬としては抗EGFR抗体であるセツキシマブ(Cetuximab)が2012年12月に頭頸部癌に承認されており、放射線療法との併用や細胞障害性薬剤との併用で使用されてきた。免疫チェックポイント阻害剤についてはCheckmate141試験の結果を受けて、2017年3月に抗PD-1抗体であるニボルマブ(Nivolumab)が再発転移頭頸部癌に対して適応追加で承認され、標準治療の1つとして使用されるようになった。その後化学療法未治療の再発転移頭頸部癌を対象に同じ抗PD-1抗体である、ペムブロリズマブ(Pembrolizumab)を初回治療として投与することの意義を検証する目的でKEYNOTE-048試験が行われた。本試験はペムブロリズマブ単剤およびペムブロリズマブと化学療法の併用療法を、標準治療であるセツキシマブと化学療法の併用療法(EXTREMEレジメン)と比較するデザインで行われた。結果として、ペムブロリズマブ単剤は標準治療であるEXTREMEレジメンに比べ、全患者で全生存期間(OS)の非劣性が認められ、PD-L1 combined positive score (CPS)1%以上の患者集団に対しては、統計学的に有意なOSの改善が認められた。また、ペムブロリズマブと化学療法の併用療法は、全患者で統計学的に有意なOSの改善が認められた。これらの結果をもとに本邦において2019年12月ペムブロリズマブが再発転移頭頸部癌を対象に適応拡大され現在日常臨床で使用されることとなり、再発転移頭頸部癌において初めて抗PD-1抗体と化学療法の併用療法が使用可能となった。
本講演では頭頸部癌におけるこれら免疫チェックポイント阻害剤のエビデンスについて概説するとともに、再発転移頭頸部癌患者の免疫チェックポイント阻害剤を用いた化学療法について、バイオマーカーとしてのPD-L1検査の意義やレジメン選択のポイント、ペムブロリズマブ併用療法時のAEマネジメントについてがん薬物療法専門医の視点から解説する。
本講演では頭頸部癌におけるこれら免疫チェックポイント阻害剤のエビデンスについて概説するとともに、再発転移頭頸部癌患者の免疫チェックポイント阻害剤を用いた化学療法について、バイオマーカーとしてのPD-L1検査の意義やレジメン選択のポイント、ペムブロリズマブ併用療法時のAEマネジメントについてがん薬物療法専門医の視点から解説する。