第51回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

一般ポスター(多領域専門職部門)

3-01 その他

一般ポスター(多領域専門職部門)2
周術期・集中治療における支援

2015年7月18日(土) 10:00 〜 10:25 ポスター会場 (1F オリオン A+B)

座長:長谷川 弘子 (大阪大学医学部附属病院)

III-TRP-06~III-TRP-10

[III-TRP-07] 手術創持続ドレナージチューブ予定外抜去防止に向けた取り組み

笠原 恵, 大塚 唯依, 杉澤 栄 (筑波大学附属病院看護部 小児ICU)

キーワード:手術創持続ドレナージ, 安全, 管理

小児先天性心疾患を持ち、開心術を受けた患者の回復過程の中で、活動性が高まってきた際に手術創持続ドレナージ(胸腔・心嚢・前縦隔)のドレナージチューブの挿入長が気づかぬうちに浅くなっていた事象を経験した。しかし、挿入長が、適切か否かを確認する手段がなく、安全なチューブ管理に難渋していた。そのため、ドレナージチューブの適切な挿入長が管理できる方法を医療チームで検討し、段階を踏んだ対策方法を実施し、挿入長が浅くなってしまう事象がなくなった。今回は、その取り組みについて報告する。
当院で用いている、開心術を受けた小児患者の手術創持続ドレナージシステムは、チューブ挿入部からドレナージユニットまでおおむね1m50cmある。その長さが維持できているかを各勤務で確認するために、チューブの挿入部からドレナージユニットまでの長さと同様のひもを用意し、測定した。しかし、計測する看護師によって誤差が生じてしまうことが問題となり、チーム内に定着しなかった。その後、ドレナージチューブの挿入部から15cmの部分に、「15cm」と表示したビニールテープで作成した旗をつけ、そこまでの長さを管理する方法に変更した。その結果、創部の持続ドレナージチューブの挿入長が浅くなり患者に有害な事象が加わることはなく、挿入長の管理も医療チーム内に定着している。