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[II-TOR03-03] 胎児心臓病と診断された母親への支援方法の検討~1事例の面接から~
Keywords:胎児心臓病、振り返り、支援
【背景】胎児心臓病と診断された母親は、本来であれば楽しいはずのマタニティライフが一転する。出産の振り返りはされているが、胎児心臓病と診断された母親の振り返りはされていない。今回、胎児心臓病と診断された母親に妊娠期から子どもの退院までを振り返ってもらったため、報告する。【目的】胎児心臓病と診断された母親に妊娠期から子どもの退院までを振り返ってもらい、胎児心臓病と診断された母親に必要な支援方法の示唆を得る。【方法】A院で胎児心臓病と診断された母親1名にインタビュー調査。【倫理的配慮】研究の趣旨を説明し院内外で公表すること、個人を特定できない様にすること、研究への参加は自由意思であり途中でも撤回できること、不参加の場合でも不利益は被らないことを説明、口頭と文書で同意を得た。また、A院看護倫理委員会の承認を得ている。【結果】 『妊娠期』妊娠が分かってすごく嬉しかったが胎児心臓病と診断され頭が真っ白になった。みんな思うかもしれないけど「なんで自分が」って思った。家族には心配させるから言えなかった。『出産後』顔を見たらかわいかったから守っていけそうだなってその時初めて思えた。『手術後』手術後は点滴の管とかたくさんあって、大袈裟かもしれないけど、生かしていいのかなって思っていた。『退院後』ずっと心配。ただでさえ親は誰でも心配するけど、自分はその倍、倍みたいな。喜びというよりは不安が大きい。夫が支えてくれるからやっていけるかな、とういう感じ。ひとりでは無理だと思う。『今後』守る会とか、情報を共有した方がいいと思っている。【考察】妊娠期の母親には早期に関わり、母親の人には言えない気持ちに寄り添っていく必要がある。出産前の不安は子どもの顔をみることで、母親に気持ちの変化がみられ、病気をもった子どもを受け入れていることが分かった。