第52回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

ポスターセッション

心筋心膜疾患2

ポスターセッション(P34)
心筋心膜疾患2

2016年7月7日(木) 18:00 〜 19:00 ポスター会場 (天空 ノース)

座長:
阿部 正徳(日本医科大学 小児科)

P34-01~P34-05

18:00 〜 19:00

[P34-03] 当院で経験した新生児期および小児期に発症した心臓腫瘤の臨床経過

木村 正人, 矢尾板 久雄, 呉 繁夫 (東北大学医学部 小児科)

キーワード:心臓腫瘤、myxoma 、infantile fibrosarcoma

【はじめに】先天性心疾患に占める心臓腫瘤のほとんどは良性腫瘍であり、特に結節性硬化症に伴う横紋筋腫の場合には自然退縮が期待されるため経過観察することが多い。しかし、良性の腫瘤の場合においてもその発生場所によっては血行動態に重大な影響を与え心機能を低下させるだけでなく腫瘤塞栓による突然死の原因となることもあり、腫瘤の診断・治療方針の決定に難渋する症例も存在する。【目的・対象】2005年1月から2016年1月まで当科にて診断・治療を行った心臓腫瘤13例について、診療録から後方視的に臨床経過や画像所見を検索・検討した。【結果】全13例中、結節性硬化症に伴う横紋筋腫と診断した症例は7症例(診断時年齢0ヶ月~10歳(中央値3ヶ月)、男児3、女児4))であった。全例心臓腫瘤以外の症状(てんかん6、白斑1)を合併しており、心臓腫瘤は多発性であった。また、全例において退縮傾向を認め1歳時には消失が確認された症例もいる一方で、10年間の経過観察で消失しなかった症例もあった。経過観察中に介入を必要と判断した症例はなく予後は良好であった。横紋筋腫以外の腫瘤(6症例、診断時年齢0ヶ月~5歳(中央値1.5ヶ月)、男児2、女児4))では、介入を必要とし病理学的検査により診断に至ったものが3症例(infantile fibrosarcoma 1、myxoma 1 、血栓 1)あり、そのうち自然消失1例、経過観察2例(変化なし1例、退縮傾向1例)であった。また、心臓腫瘤は全て単発性であり、死亡症例はなかった【考察】新生児期および小児期に発症した心臓腫瘤のうち多発性のものは横紋筋腫の可能性が高く、縮小傾向が強いと考えられた。単発性腫瘤は横紋筋腫以外の可能性が高く、血行動態に重大な影響を与える場合には早期の手術介入を躊躇すべきでないと考えられた。しかし、腫瘤は良性であり完全切除が得られなくても循環動態の安定により予後が改善する症例も存在すると考えられた。